ロシア人のアルトシューラー氏が1946年にその土台を作り上げた方法.「発明的問題解決理論」と呼ばれています.
過去の偉大な発明をした事例とその思考を分析していくことで,下記の共通点を抽出し,
「TRIZ=Theory of Inventive Problem Solving(TIPS)」
として体系づけたものです.
TRIZは,上記のロシア語の頭文字をとったものです.
(1)発明原理 |
様々な業界の優れた特許の解決方法を調査し,そこから共通した40種類の発明原理をまとめたもの. |
(2)工学的矛盾マトリクス |
直面している問題を工学的矛盾としてとらえることにより,40種類の発明原理の中から最も効果的な発明原理を選択できる表. |
(3)科学的・工学的効果 |
物理的・科学的・幾何学的効果を,問題解決・課題達成に有効に利用するための巨大な知識ベース. |
(4)物質−場の分析 |
3つの要素(エネルギー・作用体・物質)のモデルを定義し,問題となっている技術システムを補い,完全な技術システムを構築するための分析手法. |
(5)標準解:発明スタンダード |
発明的問題解決を行う時の全ての問題に共通な解決手法をまとめたもの. |
(6)工学システム進化の法則 |
技術の進化は規則性があることを発見し,工学システムの進化の共通傾向を分類したもの. |
(7)発明問題解決のアルゴリズム(ARIZ) |
困難な問題を解決するために,現状の問題を分析し,問題を再構築することによって解決する方法.(問題解決にシステムの変更は最小限度とする,また理想的究極解を定義し,それに近づけるために,(1)〜(6)のTRIZ手法を有効に使うプロセスをまとめたもの.) |
*最近では,ソフトウエアを使用せずに導入されているのが主流です. |